苦情の解決制度
当協会は、管理組合と当協会の会員であるマンション管理業者との間で締結された「管理委託契約書」に定めた「事務管理業務」、「管理員業務」、「清掃業務」および「建物・設備等管理業務」等の業務に関する苦情について、迅速に解決に向けた対応をいたします。
根拠法令
・当協会は、適正化法第95条第1項に規定する指定法人に指定され、適正化法第95条第2項第二号に従い、会員であるマンション管理業者の営む業務に関する管理組合等からの苦情の解決に係るお申し出を受け付けています。
・お申し出の内容を確認した結果、苦情の解決制度で解決を行うことが相当と認めるときは、適正化法第96条で規定された手続きにもとづいて助言および事情調査を行い、迅速に解決に向けた対応をいたします。
当協会の役割
・当協会は、裁判外紛争処理機関ではないため、調停、仲裁および斡旋できません。
・当協会の役割は、事情調査を通じて得られた両者の主張点を整理・確認したうえで、会員であるマンション管理業者と解決に向けた話し合いができるよう、必要な助言等を行うことです。
苦情の解決制度(概要)
・苦情の解決制度(概要)は、ステップ1(相談)>ステップ2(申出)>ステップ3(審議)という流れになっております。
◆ステップ1(相談)
電話相談
- まずは、相談者が相談専用ダイヤルにお電話で相談内容をお伝えください。
- 当協会の専門相談員が、相談内容を確認させていただきます。
- 相談内容を確認したうえで、必要な助言等をさせていただきます。
・なお、事前に「相談票」をご提出いただくことで、相談内容の問題を把握することができ、円滑に必要な助言等を行うことが可能になります。
ご提出いただく「相談票」については、こちらです。
◆ステップ2(申出)
苦情の解決に係る申出
※「苦情の解決係る申出」には、費用はかかりません。
- 申出者が電話相談をしたうえで、苦情の解決に係るお申し出を希望される場合には、「苦情の解決に係る申出書」をご記入いただき、必要な書類を添付のうえ、当協会本部宛に、ご郵送でご提出ください。
ご提出いただく「苦情の解決に係る申出書」は、下記になります。
苦情の解決に係る申出書 (EXCEL形式)
苦情の解決に係る申出書 (PDF形式)
- 制度担当者が、ご提出いただいた「苦情の解決に係る申出書」の内容をご確認させていただきます。
そのうえで、申出内容によっては、申出者の了解を得て、会員であるマンション管理業者に、申出内容に関する事実関係の聴取等により、論点整理を行う場合がございます。 - 申出内容を調査したうえで、必要な助言等をさせていただきます。
◆お申し出にあたっての留意点
①原則として、管理委託契約の当事者である管理組合等が、契約の相手方であるマンション管理業者に対する管理委託契約の内容に関する苦情について、当協
会宛に苦情の解決に係るお申し出をしていただきます。
(原則、必要となる要件)
ア. 会員であるマンション管理業者の管理委託契約の業務に関する事項であること。
イ. 申出者が管理組合等の正当な代表者(準ずる者を含む)であること。
ウ. 当協会に「苦情の解決に係る申出」を行うことについて、管理組合内の合意(理事会決議)を得ていること。
なお、管理組合内の状況により、上記ア~ウを証する書類のご提出が困難な場合には、お電話でご相談ください。
②申出内容については、改めて、お電話による助言等に留まる場合がございます。
~以下のQ&Aをご参考にしてください。~
Q すべてのマンション管理業者に対して、苦情の解決に係る申出を利用できますか。
A 相手方が当協会の会員であるマンション管理業者でないときは、苦情の解決に係る申出をご利用できません。
適正化法第95条第2項第二号に、「社員の営む業務に関する管理組合等からの苦情の解決を行うこと。」と規定があります。「社員」とは、「当協会の会員」を指すため、当協会の会員でないマンション管理業者は対象外になります。
会員一覧は、こちらです。
Q 貴協会の会員であるマンション管理業者との管理委託契約書の有効・無効の判断、同契約にかかる損害賠償請求等の金額算定や確定をして欲しい。
A 当協会は、裁判外紛争処理機関ではないため、法律的な拘束力をもつ裁定はできません。
苦情の解決に係る申出の目的は、管理組合等とマンション管理業者間の認識の相違点等について、事情調査を行い、会員であるマンション管理業者の業務に関する苦情の解決に向けた話し合いが円滑に行われるよう、管理組合等や会員であるマンション管理業者に対し、必要な助言等を行うことです。
また、すでに、会員であるマンション管理業者に対し、民事訴訟を提起されている場合には、訴訟対象となっている内容については、「必要な助言等を行うこと」を満たさないため、苦情の解決に係る申出をご利用できません。
Q 少数組合員の総会招集による臨時総会を開催し、理事長解任の議案を決議した。その後、理事長として、会員であるマンション管理業者に対し、業務の遂行を依頼しているが、双方が理事長であることを主張される状況では対応できないと言われているため、苦情の解決に係る申出を利用したい。
A どちらが真正な理事長であるかわかならい状況では、苦情の解決に係る申出を利用できません。
管理組合が真正な理事長がどちらであるかを明確にしたうえで、ご利用いただくことになります。
Q 会員であるマンション管理業者のマンション担当者に対し、怠った業務の履行を求めていますが、明確な回答がありません。このような場合には、苦情の解決に係る申出を利用できますか。
A 現段階では、会員であるマンション管理業者との協議まで至っていないため、苦情の解決に係る申出を利用できません。
管理委託契約の履行義務は、マンション担当者ではなく、マンション管理業者にありますので、まずは、マンション管理業者の上席者や代表者に対し、回答を求め、その結果を踏まえ、苦情の解決に係る申出の対応となります。
◆ステップ3(審議)
苦情の解決に係る申出の審議
- 申出内容の調査結果によっては、必要に応じて、当協会内に設置した「苦情解決委員会」にて審議し、その結果を管理組合と会員であるマンション管理業者に通知し、解決を促します。