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 新年のご挨拶を申し上げます。

 昨年来、世界的規模で猛威を振るう新型コロナウイルスは、今なお多くの国で感染の勢いが止まらず、収束は見通せない状況にあります。この冬にウイルスの感染拡大を抑え込めなければ、社会生活、経済活動は大きく停滞し、回復には相当の時間を費やすこととなるでしょう。既にワクチンの接種が始まった国もありますが、実効性のあるワクチンや治療薬の早期開発、普及が強く望まれるところです。


 さて、マンション管理業界では、昨年6月に改正マンション管理適正化法が公布されました。この改正の柱として「地方公共団体による管理計画認定制度の創設(令和4年4月頃施行見込)」と「ITを活用した重要事項説明の実施(令和3年3月頃施行見込)」があります。
 「管理計画認定制度」は、マンションの適正な管理を実施するための「管理の見える化」を実現する大きな一歩になると考えています。
 当協会では令和元年度に関連業界11団体で構成するマンション管理適正評価研究会で議論を重ね、マンション管理適正評価制度(以下「当協会制度」という。)の構築を進めているところですが、「管理計画認定制度」と「当協会制度」は基本的に考え方が一致するところであり、両制度の接続を目指して一部擦り合わせが必要な部分について、国土交通省と協議を進めているところです。

 現在、国土交通省補助事業を活用し、「当協会制度」において情報開示を行うための「登録システム」の構築を進めていますが、両制度が接続された際にはこのシステムの活用により、「管理計画認定制度」を推進する地方公共団体の事務作業が軽減され法律の円滑な施行を進めるものと、国土交通省へ活用の申入れを行ったところです。

 また、「当協会制度」において、管理組合の登録への動機づけとなる共用部分の保険料を割り引く等のインセンティブ方策について損保大手4社と協議を進めていますが、「当協会制度」のインセンティブと「管理計画認定制度」で創設が予定されているインセンティブとの相乗効果により、今後両制度の推進が強く図られるものと確信しています。

 本年は、こうした「適正評価」に関わる基本制度の確立が協会活動の最重要課題であり、協会の総力を挙げて取り組んでいきます。


 改正法のもうひとつの柱である「ITを活用した重要事項説明」については、まず法制化が実現したことが、大きな成果であると考えています。

 当協会では、コロナ禍における三密を避ける方策として、昨年、管理組合における総会等に関するIT化について、国土交通省と法務省をオブザーバーとした有識者による「ITを活用した総会の在り方検討会」を開催し、両省へ提言を行った上で、IT総会等を適正に実施するためのガイドラインを公表しました。

 こうしたことは、今後のマンション管理業におけるIT化、DX化への初めの一歩と言うべき動きであり、政府が強力に進めようとしているDXに関する施策を受け、当業界もDX化を今後積極的に推進していかなければなりません。

 マンション管理業におけるDX化を進めるにあたっては、管理組合・管理会社それぞれの内部において、また管理組合と管理会社間・居住者と管理会社間において、各局面でのIT化の進展が不可欠です。

 このコロナ禍の中、在宅勤務、リモートワークが一挙に普及しました。管理組合と管理会社間のやり取りも、メールやリモートなどで行うことが一般化して来ています。
 テレビ会議などの通信手段の安全性や安定性も日に日に高まり、IT総会・IT理事会などが安心して選択できる環境が整いつつあります。

 今後、非対面・非接触のウェブ総会やウェブ理事会は、多くのマンションにおいて実現されていくと思われますし、居住者と管理会社間の情報伝達についても、IOTを活用するなど、様々なツールを使ったシステムの構築が進むことが期待されます。
 管理会社サイドにおいても、現場と担当社員・支店・本社間等で様々なITに関する意思疎通が急速に進んでいます。

 こうした各局面でのIT化の進行は、同時に、各所での様々な貴重なデジタルデータの蓄積を進めることにもなります。

 このような動きを更に促進し、デジタルデータやITシステムを活用したビジネスモデルの転換、マンション管理業におけるDXの深化・深耕を進めることは、顧客サービスレベルの向上、また、業務生産性の向上を実現することに繋がり、マンション管理業の更なるレベルアップを進めることになります。

 このことは、本年の協会活動におけるもう一つの大変大きな課題です。


 このほか、協会として取り組む重要課題として、高齢者を含めた多様な人材の活躍のための施策があります。
 昨年、「マンション管理業 高齢者活躍に向けたガイドライン」を取りまとめ、協会HP上の動画、そして本部支部の新年懇談会の場において広く紹介を始めたところです。
 現場従業員不足に悩む会員会社に、本ガイドラインの積極的な活用をお願いしたいと思います。

 当協会は本年も様々な課題に積極的に取り組んで参ります。


 結びに、協会活動への関係各位の皆様の一層のご支援とご協力をお願い申し上げますとともに、会員各社の皆様のご健勝、またご活躍を心よりお祈り申し上げ、新年の挨拶とさせていただきます。

 

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