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  • 2015.10.01掲載

管理組合の運営 どうしたら関心を持ってもらえるの?

横浜市立大学国際総合科学部教授 齊藤広子

②定期的に管理の勉強会を実施する。
管理規約などの書面を「はい、どうぞ」と渡すだけでは、正直、入居者が理解することは困難です。でも誰かにわかりやすく説明してもらえば楽ですよね。なかなか理解できなかったことを、わかりやすく説明してもらえて「よかった」と思った経験がある人も少なくないと思います。そこで、市区や都道府県、マンション管理センターなどでも、マンション管理セミナーを実施しています。でも、休みの日にわざわざ遠方まで時間とお金をかけて出かけていくのはハードルが高いものですね。また、そこで聞くことは一般的な管理の説明で、自分のマンションの具体的な管理方法ではありません。

もし、自分のマンションの集会所で、自分のマンションの話を聞けるのであれば、「ちょっと覗いてみてもいいかな?」と、参加を躊躇するハードルが下がるはずです。

管理のための勉強会 そこで、私の場合は、定期的に管理の勉強会を実施しています。新しく入居した人にお声かけをし、1時間程度ですが、基本的な管理の仕組みをお話ししています。入居者の方は、話を聞くまで「管理のルール」「規約や使用細則」について面倒なものと考えられていたようでしたが、「何のためにルールがあるのかがわかってよかった」「安心した」という声をいただけました。
説明は、もちろん役員さんが行ってもよいですし、管理会社にお願いする方法もありますね。


③参加しやすくする。参加を楽しくする。
総会の後のお食事会 勉強会の後は、懇親会を実施したり、イベントを行ったりしています。「休みの日に面倒だな…。このせいで出かけられない」とマイナスの評価を得ないように、前回の勉強会では、休日の朝10時から11時まで勉強会をして、その後みんなで準備をして、昼からバーベキュー大会をしました。ここで、新しく入居された方のご紹介も行いました。新入居者の歓迎会です。後から入居した人は、コミュニティに入りにくいものですので、きっかけづくりも必要ではないでしょうか。

また、イベントも同じものばかりでは参加者が偏ってしまいます。マンションの多様な居住者層に合わせて、工夫することも必要です。私の場合は、バーベキュー大会、花植え大会、クリスマスリース作り、防災訓練、夏祭り、もちつき大会などを行っています。

できるだけ多くの方々が参加できるものを考えましょう。