ガーデナーグループ主催のイベントは大好評！

５つの街区、総戸数約1,500戸の「プラウド船橋」では、2013年の入居開始を機にコミュニティクラブを結成し、コミュニティの醸成に取り組んできました。入居当初は事業主がコミュニティ支援会社に運営協力を依頼し、全戸から会費を月300円徴収。その費用を基にして組まれたさまざまなプログラムに、居住者とともに取り組んでいます。

クラブ会費を利用する活動は、夏祭りなど季節のイベントのほか「基幹活動グループ」といわれるグループの活動に充てられています。基幹活動グループは、前回紹介したライブラリーグループ、キッズ＆ママグループ、ガーデナーグループの３つ。コミュニティ支援会社が入居予定者に声かけをし、集まったメンバーを中心に活動しています。

入居２年目の現在、３つのグループともに定着して活動していますが、中でも活発な活動を続けているのが、ガーデナーグループです。ガーデナーグループの人数は全部で12人。代表を含めたシニアの男性が３名いるほかは、すべて女性です。中にはプロ顔負けのガーデナーもいて、お互い知識を深め合いながら和気あいあいとした雰囲気で楽しく活動を進めています。

活動内容としては、平日１日、土日１日計月２回の集会のほか、１日おきの交代で水やりを行っています。また、ベランダでできる寄せ植え教室やプリザーブドフラワーのアレンジメント教室なども年４回ほど開催しており、外部から講師を招くだけでなく、グループメンバーの１人が講師となることもあります。

ガーデナーグループ主催の教室は、敷地の中央にある街のクラブハウスで行われます。毎回大好評で、クラブハウスのキャパシティを考えて１回20名程度を募集すると、あっという間に定員に達してしまうそうです。

「忙しいけど、おしゃべりも楽しみ」

ガーデナーグループは、管理組合の下部組織としてのコミュニティクラブがあり、そのクラブの中のひとつのグループと位置づけられています。必要経費はコミュニティクラブの会費から捻出されますが、経費が発生する前に予算を上げて管理組合の承認をとる、という作業を毎回行っています。

コミュニティクラブでは、サークル活動の登録も受け付けていますが、こちらは個人の活動ということで経費等はすべて自己負担となっているそうです。

ところでプラウド船橋では、船橋市が行った「平成25年緑のカーテンコンクール」で「コミュニティ賞」を受賞しました。これは、「船橋スマートシェアタウンプロジェクト」（国土交通省 平成23年度 住宅・建築物省ＣＯ2先導事業 採択プロジェクト）の一環として行われた「グリーンカーテンプログラム」に基づいたもので、初年度は先に入居を始めた１街区・２街区の273戸が参加しました。

グリーンカーテンの活動は、その後ガーデナーグループに引き継がれ、グリーンカーテン教室などを開催。活動のサポーターとして、さらにリーダーとしての役割を担おうとしています。昨年は各住戸のベランダだけでなく、クラブハウスの公園側の窓にもガーデナーグループによって立派なグリーンカーテンがつくられました。

活発に活動しているガーデナーグループですが、活動がクラブハウス周辺に限られているという課題もあります。規模の大きいプラウド船橋では、各街区が独立した管理組合を組織しており、これとは別にすべての街区の組合員1,497戸で構成される団地管理組合があります。コミュニティクラブの活動はその団地管理組合活動に限られており、場所も全体が使用することのできるクラブハウスや公園に限定されているのです。

それでも、１日おきの水やりを欠かさないガーデナーグループの活動によって、クラブハウスの周辺は色とりどりの花でいつもいっぱいです。「忙しいけど、楽しんでやっています。花壇で作業をしていると住民の方が声をかけてくれるし、メンバーの皆さんとおしゃべりをするのも楽しみ」とメンバーの1人は話してくれました。

大きなマンションなので活動を通して一気に距離が近くなる、とはいかないものの、メンバー同士はもちろん、イベント時に知り合った住民とも少しずつ距離を縮めて、緑を通して交流を図っていきたいとのことです。