懇親会も組合業務のひとつ

これまでは「コミュニティ＝自治会」というイメージでしたが、近年、自治会役員の高齢化などによって、イベントが少なくなり、参加する数も減ってきています。

より良い住環境を形成してくためには管理組合運営にとってもコミュニティは必要です。

したがって管理組合が居住者間のコミュニティ形成のために、催しごとを実施することや、自治会と共同で懇親会を開催したり、自治会の催しごとに参加することも、管理組合の業務のひとつだといいます。

平成25年度コミュニティ部会の活動は下記の通り。参加は任意で自由。イベントの内容は月１回のコミュニティ部会の企画会議で発案されます。

①集会所前広場でのビアガーデン……持ち込み料理での懇親会

②秋の温泉バス旅行……那須高原へ1泊2日

③クリスマス＆忘年会……集会所洋室にて持ち込みのお酒や料理での宴会

④映画会……集会所洋室にて最近のヒット作を上映

⑤春の温泉バス旅行……東伊豆熱川へ1泊2日

⑥夜桜見物……敷地内「しだれ桜の園」にて料理の持ち込みによる夜会

このほかにも集会所の無料開放日を増やし、コミュニケーションの中心とし、居住者のたまり場にしています。

コミュニケーションの場、自由な集いの場

「バス旅行」をはじめた背景には、以前に毎年自治会の行事であった日帰りバス旅行がなくなり復活の希望があったことと、温泉に行きたい、コミュニケーションの場も設けたい等の声を詰め込んだ企画として誕生した取り組みです。

参加者の募集はコミュニティ部員による声掛けと、ポスターの掲示を行っています。参加費用は宿泊代を含め7,000円~12,000円で、常に10数名の参加者があります。自治会や管理組合の主催ではないため、全額自己負担です。

バスのチャーターはコミュニティ部員が行い、旅行会社を手配したり、ホテルの送迎バスを利用します。温泉を満喫したり、気心の知れた人同士なので、気軽におしゃべりをしたり、カラオケに興じたりと、全員で楽しんでいます。そんな楽しさが、毎回参加のリピーターにもなっています。

団地内での懇親会は、天候にも左右されるので30～60人の参加と毎回一定ではありません。料理は持ち込みや差し入れが多く、サラダ、ケーキ、菓子、漬物など毎回たくさんの手料理が並びます。参加費は無料ですが、手ぶらでも参加できるようにアルコール類、ジュース類、ツマミ類などは各自、売店で買ってもらっています。

お酒、おしゃべり、カラオケなど、参加者の目的はさまざまです。以前はトークテーマを設けたこともありましたが、今は子ども向けの花火や、スイカ割り、焼きそば店なども取り入れ、自由な集いの場になるよう努めています。

小さなことから組合のプロジェクトへ

霧が丘グリーンタウン第一住宅も築30年半ばとなり、分譲当初から入居している居住区分所有者が約44％、高齢者世帯が高くなっていているのが現状です。一方では新たに入居してくる居住者の若い世代が増えていますが、当初からの居住者との年齢差が大きく異なり、二重化が進んできています。また賃貸化も顕著で、今後、居住者間のコミュニケーションが取りにくいといった問題が生じてくるものと思われます。

多様なコミュニケーションの場の提供により、管理組合や自治会、居住者が抱えているさまざまな課題がスムーズに解決できるようにすることが活動の中心だといいます。

たくさんのコミュニケーションによって、高齢者対策など福祉を取り入れたり、管理費や居住者に還元するような作業を伴う企画が生まれることも出てくるかもしれません。

小さなことでもみんなで揉んで大きくして育てていく場所。それが企画となって、管理組合としてのプロジェクトに広がっていくというわけです。

今後もコミュニティは管理組合と自治会の重要な業務だと位置づけて活動していくとしています。