財政部門
(組合財政の健全化)
佳作
修繕積立金の改定
株式会社長谷工コミュニティ
永谷真友様
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背景
- 1999年築、総戸数98戸のマンションです。第1回目の大規模修繕は2012年に実施。その後、修繕積立金の改定を先延ばしにしており、資金不足状態で前任フロントから引き継ぎました。
- 当時の理事の意識として、「これまでは改定を先延ばしにしていたものの、 限界である。管理組合役員は 2 年の全数改選。修繕積立金の改定は単純ではなく、修繕計画を根本から見直す必要があり、継続審議できる専門委員が必要だ」 という考えがありました。
目的
- 経費削減を図り、管理組合管理費の値上げを最小化すること。管理費の支出を抑え、マンション価値の棄損を防ぐことを目的としました。
実施内容〈バリューアップ〉
修繕委員会の立ち上げ
まず継続審議できる専門委員として、修繕委員会を立ち上げました。委員細則の制定を経て正式発足。実質、理事のうち数名が修繕委員会を兼ねて運営していました。修繕委員会では、修繕計画資金計画の練り直しのみでなく、理事会で検討中の高額工事を専門的に検討することも行いました。
管理会社としてアドバイス
管理会社としては、修繕計画の変更の際に
・大規模修繕のタイミング
・法律に関わる絶対的な項目、予防保全が望ましい項目、足場が必要な項目、壊れてから(事後)補修でも良い項目など、修繕工事の優先順位をアドバイスさせていただき、それをもとに修繕計画を組み立てていきました。
修繕積立金改定に成功
修繕計画が完成した後は、資金計画の検討に入りました。修繕積立金改定では均等案、段階案(数パターン)を出し、2 度にわたる区分所有者アンケートを経て、総会へ議案上程。無事通過しました。
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結果
- 修繕積立金は、当初の170円から200円、230円(1㎡)と、2年毎に段階的に値上げする案が採用され、今後の修繕積立金不足を解消することができました。
- 修繕委員会の立ち上げから、修繕積立金の改定までに要した時間はおよそ3年間。その間、当初の理事の主要メンバーは役員を留任してくださり、最後まで尽力していただきました。最後にその方々が退任された総会後の慰労会では、これまでの経緯を振り返り、こみ上げるものがありました。
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苦労した点・工夫した点
- 後から「聞いていない」、「反対」等の意見をおさえるために2度の区分所有者アンケートを行いました。アンケートを通じて、修繕積立金改定の必要性と管理組合で努力した内容を重ねて案内したことで、そのような意見はほぼありませんでした。
居住者の声
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