財政部門
(組合財政の健全化)
佳作
機械式駐車場平面化
大和ライフネクスト株式会社
竹ノ下巧様
※イメージ写真
背景
- 総戸数42戸のマンションです。
- 2020年4月に、複数の駐車場区画を所有していた区分所有者が駐車場を全て解約したため、駐車場の空き区画が14台となってしまいました。当然、マンションの収入が著しく減少することとなり、財務上管理費等の大幅な値上げを検討せざるを得ない状況となりました。
目的
- 駐車場の空き区画が大幅に増えたことに対して、駐車場運営を今後どうするかだけでなく、財務上の問題まで発生。一部の機械式駐車場を平面化することによる無駄な区画の削減と、機械式駐車場の維持費用の削減を試みました。
実施内容〈バリューアップ〉
管理費を値上げ?
マンションは、駐車場の収入を管理費に組み込んでいたため、管理費を値上げせざるを得ないのか、それとも他の方法があるのか理事会で検討しました。実は、その前年に修繕積立金の改定を行っており、さらなる管理費の値上げは居住者の理解を得にくいだろうと判断。長期的に見て経費を軽減する方法がないか探ることとなったため、機械式駐車場の改修を提案しました。
検討の結果、2段式駐車場の一部である18台を平面駐車場9台へ変更することに決定。工事費用は約800万円(周辺アスファルト舗装改修等含む)となりましたが、アンケートを実施の上、長期スパンで修繕積立金の負担が軽減されることとなったため、総会上程に至りスムーズに可決されました。
※イメージ写真
結果
- 改修工事は2021年に実施予定ですが、シミュレーションの結果、平面化の実施により駐車場の空き区画は14台から5台に減少し、機械式駐車場の維持メンテナンス費用を40%ほど削減することが可能となりました。金額にして今後30年間で約3,000万円のコスト削減が可能となり、結果として管理費等の値上げには至らずに済みました。
※イメージ写真
苦労した点・工夫した点
- スムーズな合意形成のために住民アンケートを実施。工事費用がかかっても、長期的に見ればコスト削減になるというシミュレーション結果をきちんとお伝えすることで、反対意見もなくスムーズに可決しました。
居住者の声
- ランニングコストの大幅な削減提案を行い管理費の値上げをせずに済んだことで、管理組合からも評価をいただくことができました。