マンション・バリューアップ・アワード

マンション・バリューアップ・アワード

工事・メンテナンス部門
(建物資産価値の向上)

佳作
大規模修繕工事でバリューアップを

株式会社ライフポート西洋 大阪支店様


※イメージ写真

背景

  • 弊社が管理する兵庫県神戸市のマンションは、立地上、強い風にさらされるうえ夏と冬の寒暖の差が激しい場所に建ち、外気温度と内部温度の差が激しいのが特徴です。そのため、長年結露による様々な問題に悩まされていました。窓サッシ廻りの木材や室内の壁ボードが腐食し、カビが発生。特に最上階においては断熱効果がなく、夏は非常に暑くて冬は非常に寒いため、エアコンも十分に効かない状態となっていました。
  • 気密性の高いマンションにおいては、多くのマンションで結露の問題が起こっていますが、当該マンションにおいては前述の立地環境等の要因もあり、特に影響を受けていました。管理業務を行う中で居住者からのお困りの声も届いており、何とか改善できないかという思いを持っておりました。
  • マンションでは2回目の大規模修繕工事を検討する時期となり、マンションの抱える問題点を踏まえ、専門業者へ調査を依頼しました。その調査結果を元に、大規模修繕工事と併せた、住環境の向上と省エネルギー化に向けた改善提案を管理組合に提示することにしました。

目的

  • 通常の大規模修繕工事は元の状態を維持することが目的ですが、現状を維持する工事だけでなく、問題改善のための改良工事を併せた提案をしました。
    提案内容<バリューアップ改良工事>
    ○ 現状のアルミ単板サッシを樹脂サッシペアガラスに変更
    ○ 現状のスチール玄関扉を断熱扉に変更
    ○ 現状の内断熱を壁面(妻住戸側)外断熱に変更(断熱材の施工)
    ○ 屋上防水工事と併せて断熱材を敷設
    建物全体を外側から断熱材で覆い、特に結露がひどかった最上階については屋上にも断熱材を入れることで解決。さらに専有部の開口部(窓、ドア)を断熱性能の高いものに変更することで、建物と室内環境を改善するバリューアップ工事の提案です。

実施内容〈バリューアップ〉

説明会を何度も実施して全会一致で承認

理事会での検討を経て工事計画がまとまりましたが、直ぐに工事開始というわけにはいきません。区分所有者の賛同を得る必要があります。特に、今回採用した外断熱工法は当時としては最新で施工実績が多くなく、採用に難色を示す居住者もおられました。理事会としての工事実施に向けた強い意志があったので、管理会社としても支援すべく何度も施工会社を交えた工事説明会を実施。一人ひとりが納得いくまで丁寧に説明を行った結果、総会では全会一致で承認されました。

複数年度に分けて工事をすることで負担を軽減

通常の大規模修繕工事よりも費用がかかるため、実際の工事は複数年度に分けて実施し、支払いを分散することとしました。あわせて修繕積立金の改定も行っています。

結果

  • 「外断熱工法」を採用することにより、内外の気温差を和らげることになり、建物の躯体の保護や、住環境の向上につなげることができました。居住環境が改善されたことにより、空調機器の使用時間の低減にもつながり、省エネルギー化にもつなげることができました。

苦労した点・工夫した点

  • 合意形成にあたっては、事前に区分所有者・施工会社・管理会社参加の工事説明会を複数回開催し、工事内容についての理解を深め、質疑応答に真摯に対応することで、総会での承認を得ることができました。

居住者の声

工事後、入居者の方から「カビが発生しなくなり安心して小さい子供を育てることができます」、「以前と違って冬は暖かく夏は涼しくなったので快適に生活できます」、「エアコンの利きがよくなり電気料金が下がりました」といった声を多数頂くことができました。

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受賞事例

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  • マンションバリューアップアワード2019 2019年受賞事例はこちら
  • マンションいい話コンテスト2018年受賞作品はこちら
  • マンションいい話コンテスト2018年管理会社編受賞作品はこちら
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