防災部門(防災力の向上)
特別賞
自分の身を守るのは自分
大和ライフネクスト株式会社
遠藤梨央様
※イメージ写真
背景・経緯
- あるマンション管理組合では、消防訓練のマンネリ化に問題を抱えていました。毎年の訓練内容は、①インターホンで避難指示を出し、②階段で降り、③消防署の方に水消火器の使い方を教えていただく、という3つを行うだけです。居住者はお子様も多く、居住者は積極的に訓練に参加しているので非常にもったいないと考えていました。
- そこで、今期の理事会でこの問題を解決しようと試み、まず居住者が知りたいことや実際の火災時に必要なことをピックアップしていきました。その結果、管理組合の考えとして、火災時に必要なことは、早く気付くこと、消防へ電話をすること、そして何よりも「小さな火であれば自分自身で消化をすること」となりました。
- マンション内にはいたるところに消火器が設置してあります。万が一火災が発生した場合は、それを手に取り、毎年行なっている消火器訓練を活かして消火をします。しかし、理事の皆さんに「消火器がどこにあるかご存知ですか?」と尋ねると、「駐車場と管理事務室と……」と言葉に詰まってしまいました。
※イメージ写真
目的
まずは居住者の皆さんに消火器の設置場所を知っていただく必要があると考え、消防訓練の際に「消火器スタンプラリー」を実施することにしました。
実施内容〈バリューアップ〉
「消火器スタンプラリー」は、消火器を設置している場所に子どもたちが喜びそうなシールを置き、マンション内の地図を使った台紙に貼っていくというシンプルな企画です。
そして当日。スタンプラリーは親子で一緒にマンション内を回っていくのですが、あちらこちらで「え!こんなところにあったっけ?」という声が聞こえてきました。
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結果
- 当日は、普段の消防訓練よりもより多くのご家族に集まっていただきました。
- 訓練は大好評のうちに終わり、当日来ていただいていた消防隊の方にも「良い取り組みですね」と言っていただきました。
- 消火器スタンプラリーに参加したお子さまが当社の管理人に、「私のお部屋の前には消火器が無いけど、○○ちゃんのお部屋の前にはあるんだよ。知ってた?」と話してくれ、管理人は笑って、「よく知っているね。これで家族を守ってあげるんだよ」と答えたそうです。まさに、災害時に自分の身を守るのは自分。
子どもでもできること、大人でも知らないことがたくさんあることを改めて発見できた防災訓練でした。
苦労した点・工夫した点
「消火器スタンプラリー」をすべて達成したお子さまのために、少しのお菓子を用意しました。
居住者の声
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