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マンションライフ部門(住み心地、居住価値向上)
佳作
花壇のお世話係
鶴園龍太郎様/鶴園朱浬様
背景
- サンヴェール逆瀬川は、築40年を超えた総戸数49戸のマンションです。私たち一家は4年前に引っ越して来ましたが、住人には年配の方が多く、子どものいる家庭は少ないようでした。
- マンション入り口にある植え込みが、枯れたままで雑草が生えるだけになっていました。エントランスで1番目に付く場所が寂しいので、マンションの印象や雰囲気を悪くしているように感じていました。そのうち、住人から「なんとかできないか」と理事会に意見書が出され、理事会から「費用は出すので誰か世話をしてもらいたい」と住人に対して募集がありました。
- マンションには空室もあり、これから住み続けて子どもが大きくなった時に同じマンションに友達が少ないと、寂しい思いをするでしょう。場合によってはマンションの継続性も危ぶまれると感じていました。マンション入り口の植え込みに花があれば、きちんと管理がされている事を感じてもらえる。自分達と同じような子育て世代に安心して引っ越してもらえると思い、理事会からの募集に立候補し、子どもと一緒にお世話をすることにしました。
目的
マンション入り口の通路になっている部分にある植え込みが、枯れたままで雑草も生え、印象が悪くなっていました。花壇に花を植えて明るい印象にすると同時に、管理が行き届いたマンションだと思ってもらうことで、若い世代が移り住んでくれるといいと考えました。
実施内容〈バリューアップ〉
季節ごとの花を植えて花壇を美しく
子どもが3歳だったので、植物を育てる経験にもなると考え、一緒に花の苗をお店で選んで植えました。常緑のものや花が咲くもの、一年草などバランスを考えて、維持がしやすく費用が安く、季節ごとに少しでも花が変わって楽しめるようにしました。休みの日には、子どもも楽しんで花を植えたり、水をやったりしてくれました。苗や肥料購入などの費用は、管理組合からいただいています。
住人同士の交流
時々、誰かが雑草を抜いたり、虫を取ったりしてくれているようです。マンションの顔ともいえる入り口が明るくなったことで、住人のあいさつや交流がこれまでよりも増えたような気がします。
結果
- 植え込みのお世話をしていると、住人の年配の方が微笑ましそうに見守ってくれ、何度かお会いしていると、声をかけてくれるようになりました。虫がついて困っていた時には、薬を貸してくれました。住み始めて4年、引っ越しの時以来、話すこともなかった住人の方と話す機会ができたことに驚くと同時に、この活動は、単なる「植え込みのお世話」ではなく、マンションのコミュニティを刺激するような活動なのでは、と感じています。
- マンションの入り口が華やかになったおかげかどうかは分かりませんが、その後、子どものいるご家族が何組か、新しく引っ越して来ました。私達が花壇の世話をしていると、そのお子さんも声をかけてくれます。
苦労した点・工夫した点
マンションには様々な規約や権利、仕組みがあります。規約はみんなが住みやすくするための仕組みですが、時として、住人の積極性を萎縮させてしまっている面もあるのではと思います。今回の活動は、「自分の住む環境を自分で改善する」という当たり前の行動です。共用部分の植栽は「勝手にいじってはいけない」部分ですが、理事会が許可をするだけで、住人がコミュニティの為に当たり前の行動をする事ができる、そして、たったそれだけのことで何らかの課題を解決できるという事例ではないでしょうか。
居住者の声
「いつも綺麗にしてくれてありがとう」「雰囲気が明るくなりましたね」と、お声がけを頂きます。