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  • 2024.07.01掲載

マンションに住む。戸建てと違い、求められる音のマナー

横浜市立大学国際教養学部教授 齊藤広子

 え!? どこからだ!! なんだか子どもの声がする。近所に子どもがいたかな?
 マンションに住んでいるといろんな音がするな。お、今度は振動だ!! 地震か!? 違うな、誰かが洗濯機を回しているんだな。おや、今度は楽器の演奏か!? 本当にいろんな音がするな。
でも、誰かがそこにいるって感じで、なんだか安心な気もするな……。


●マンションに住む ~音の気配りを~

 マンションに住むということは戸建て住宅に住むこととは違い、特に周りの居住者への配慮が必要です。マンションは住戸同士がつながっているからです。隣ともつながり、上下ともつながっています。ですから、壁や床を伝って音が伝わります(固体伝播音)。空気からも伝わります(空気伝播音)。自分勝手な暮らし方をしていると、気が付かないうちに、周りに迷惑をかけることがあります。足音やドアの開け閉め、洗濯機や掃除機の音、テレビや楽器の音、人の騒ぐ音や話す声、笑い声、けんかの声、ペットの鳴き声など、さまざまです。
 建物そのもののつくり方による影響もありますが、ご自身でできる近隣への配慮、迷惑をかけにくくする方法には次のようなものがあります。
①下階への配慮として、足音が響かないように歩き方に気をつけることや、厚みのあるカーペット等を敷くことです。ドアの開閉の音は、音が出ることを意識してできるだけ配慮すること、さらに開閉の際に注意することに加え、隙間テープなどを使い、音を和らげることもできます。
②洗濯機の振動などは、意外に騒音元は自覚していないかもしれません。防振や消音マットを敷くことで和らげることができます。
③楽器を演奏する際は時間帯に配慮し、厚みのあるカーペットを敷く、遮音シートや吸音材を貼るなどの方法があります。
マンションのルールをいま一度確認してみましょう。入居時にもらった資料(暮らしのしおりなど)にも書かれているかもしれません。

騒音をなくす5つの気配り

1. 時間帯に配慮しましょう。
2. 音がもれない工夫をしましょう。
3. 音は小さくする工夫をしましょう。
4. 音の小さい機器を選びましょう。
5. ご近所とのおつきあいを大切にしましょう。

出典:環境省「生活騒音 互いの思いやりで騒音のない社会を」パンフレットより