- 連載
- マンション生活はじめの一歩
- 2014.10.01掲載
◆引越しのご挨拶
物件の契約後、鍵の引き渡しを受けると、待ちに待った引越しの日がやってきました。荷物の整理や転入手続きなどで忙しいのもわかりますが、忘れてはいけないのが「挨拶回り」です。近年ではセキュリティーの問題から挨拶回りをされない方もいますが、これからお世話になったり迷惑をかけてしまったりすることもあるため、両隣、真上、真下の居住者、管理組合の理事長や管理員に挨拶をしておくと、円満なマンションライフを築く一歩となるのではないでしょうか。
◆管理組合とは?
さて、前述の管理組合とは何でしょうか? 理事長や管理人と円滑な人間関係を築くには、管理組合の仕組みやそれぞれの業務内容や役割について、あらかじめ理解しておくことが大切です。
管理組合とは、マンションを適正に維持、管理するための団体で、すべての区分所有者で構成されています。そのため、いかなる理由があっても「自分は管理組合に加入しない」「管理組合を脱退する」ということはできず、管理組合から外れるにはマンションを手放す以外に方法はありません。
管理組合の中心は、理事長、副理事長、理事によって構成される理事会であり、その代表者が理事長になります。理事長は、区分所有者の集会(総会)を年1回以上招集します。
管理組合の主な業務には、①敷地や共用部分の維持・管理、②専用部分のルールづくりや居住者間のコミュニティの形成、③管理費の徴収・管理などがあります。
◆管理員との付き合い方
管理員は、管理組合や管理会社に雇用されて日常の管理作業に従事する人のことで、管理会社とは国に登録をして、管理組合から管理業務を受託した会社のことです。多くのマンションではマンション管理のプロである管理会社に委託しています。その場合、管理員は通常、管理委託契約に基づき、管理会社から各マンションに配属されます。そして管理会社からの指示に従って、①受付業務、②建物・諸設備の点検業務、③外注業者の作業やゴミ搬出時、災害事故処理などの立会業務、④管理組合の文書の配布など報告連絡業務などを行います。勤務形態は、マンション内で寝泊まりして管理する「住込方式」、休日や夜間に不在となる「通勤方式」、常駐せず定期的に見回る「巡回方式」があります。
共用部分の不具合や近隣トラブルなどがあった場合、管理員が最初の相談窓口となるため、日ごろの挨拶を忘れずにコミュニケーションをとって、良好な関係を築いておくことが大切です。