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  • 2014.01.06掲載

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成長に合わせてクローゼットを子供部屋に

◆マンションの子供部屋リフォーム

最近、子供部屋に対する考え方が大きく変わってきました。
リビングで勉強をすると頭がよくなる、などとも言われ、子供は家族と一緒にリビングで過ごすことが多くなりました。

また、職住近接によって都心を選ぶ若い世帯が増えたことで、コンパクトマンションに住む家族が増加しました。 子供がリビングで過ごすようになったこと、世帯当たりの専有面積が狭くなったことで、「広い子供部屋はいらない」と考える親子が増えてきたのです。

◆クローゼットを子供部屋に

Sさん一家の暮らすマンションは、都心のコンパクトマンション。お子さんが小学校へ上がったのを機に、子供部屋を作りたいと考えました。
しかし、余っている部屋がなかったためリビングと寝室の間にあるウォークスルークロゼットを子供部屋にリフォームすることに。
リフォームにあたっての要望は以下の3つ。

・ロフトベッドとピアノを置きたい
・通風・採光を確保したい
・孤立した部屋にしたくない

仲のいいご家族で、いつも過ごすリビングに面した、オープンな雰囲気の子供部屋にしたい、という希望がありました。
そこで、リビングと寝室の両方の面積を少しずつ削り、5畳弱の広さを確保。リビング側に壁を作らず、3枚の引き戸で仕切ることにしました。

◆リビングとつながる子供部屋

壁面を設けず、3枚の建具で仕切った子供部屋。欄干に設けた窓で風通しも確保している 引き戸には、アンティーク風のブルーで塗装した建具を使用。
扉を開ければリビングとつながる開放的な部屋となりました。
大きなガラス面からはお互いの様子を見ることができ、光が差し込みます。
引き戸の上部の欄干部分には窓を造作し、通風も確保しました。

部屋の奥にロフトベッド。リビング側には小さな机を置いた。机の上にも柱を利用した造作棚を設けている 室内は、ロフトベッドとその下に収納、ピアノ、机を置きました。
収納量を増やすため、壁面に造作棚を複数設けています。
机の上には学習用品、ピアノの上はディスプレイ棚。
構造上抜くことができない梁を利用して、ベッドの上部にも2か所棚を作りました。
全ての棚は引き戸と同じ色で塗装し、統一感を持たせています。

ピアノの上に設けた造作棚には、お気に入りのおもちゃをディスプレイ 開け放つとリビングとつながってより開放的な雰囲気に。引き戸のガラスは、リビング側から机の手元が見とえない位置にするなど工夫している 梁の奥にあるロフトベッドは、「秘密基地みたい」と大好評。
また、3枚の引き戸は開ける枚数や場所をお子さん自身が工夫して、リビングとのつながりを楽しんでいるそうです。

◆子供部屋リフォームのポイント

リフォーム前のリビング。中央奥の扉がウォークスルークロゼットに続く Sさん宅のリフォームを担当した「OKUTA LOHAS Studio(オクタ ロハススタジオ)」のインテリアデザイナー・佐々木笑美さんに、子供部屋リフォームのポイントについてお話を伺いました。

まず大事なのは、子供の成長を念頭に入れたお部屋づくりです。子供は数年経つと体の大きさもライフスタイルも驚くほど変わります。使い方を限定せず、将来の様々な場面を想定して、汎用性を持たせることが大切です。

汎用性を持たせるためのポイント

図面 以前はリビングと寝室を行き来できたクローゼットを、それぞれの部屋を削りつつ子供部屋に。寝室の収納が減った分、子供部屋の裏に収納スペースを設けた ・造り付けの家具は少なくする
・照明やコンセントの配置と数に注意する
・兄弟で一部屋を分ける可能性がある場合、将来2分割できるように下地やドアの位置を考える

また、最近のリフォームで多いのは、狭くてもいいからリビングの近くに子供部屋を置きたいという要望だそうです。「壁を全てなくしたオープンな空間の一角に子供部屋を作りたい」というものもあるそうですが、「子供には隠れることができる“自分だけの場所”が必要。そのためにあえて壁を設けたほうがいい場合もあります」と佐々木さんは言います。

Profile
株式会社OKUTA LOHAS Studio(オクタ ロハススタジオ)

新築・増改築リフォームの企画・設計・施工・アフター管理のほか、不動産仲介も手掛ける。
自然素材を用いたリフォームを得意とし、これまでに10万件近い施工実績を誇る。