- 特集
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新春インタビュー
- 2015.01.05掲載
◆マンションライフ総合支援キャンペーンで快適な住生活を
この一環、つまり管理組合がより元気になるためのお手伝いをする、安全・安心で快適なマンションライフを応援する、この観点から当協会では、1月よりマンションライフ総合支援キャンペーンを実施してまいります。マンションライフを豊かにするためのさまざまな工夫や活動をしている管理組合や居住者の情報を集めて、広くご紹介していくポータルサイト「マンションのWa」を立ち上げます。管理組合や居住者のやりがいとしていただくとともに、他のマンションも情報共有していただくことでマンションライフと管理についての社会的な好循環が生まれることを期待し、運営していくものです。
さらにマンション生活で遭遇した感動的な体験や管理・コミュニティの重要性がわかる体験など「マンションいい話」を募集し、顕彰するコンテストも実施する予定です。マンションライフには、マンション居住者、近隣住民、管理員、フロントなど、登場する面々は各様です。話題に事欠きません。おもしろい話、苦労話、悲喜こもごもの人生ドラマがそこにあります。これらのエピソードを広く募集し、表彰イベントを通じてマンション管理のありのままの姿や素敵なマンションライフを多くの人々に知っていただくのです。こうした活動の運営に当たっては、管理組合団体や行政、関係機関、学識経験者らに呼びかけのうえ、マンションライフ支援組織委員会を立ち上げ連携を図り、これを行うことで社会的なムーブメントを引き起こすことができれば、と思っています。
◆長期的な視野に立つ「マンション2025ビジョン懇話会」の推進
さらにその先、今後を見据え、当協会は、長寿命化協議会を発展的に解消して、昨年「マンション2025ビジョン懇話会」をスタートしました。マンション管理業は分譲事業と異なり、管理組合、入居者とお付き合いするのは20年、30年、40年と長きに渡ります。そこに待ち構えているのが2025年問題です。
2025年には2つの課題があるといわれています。一つは超高齢化がいよいよ進み、75歳以上の後期高齢者の人口が5人に1人になるといわれています。高齢者介護を考えるとき、地域包括ケアシステムの中で、マンションが果たす役割は何なのか、などについて真剣に考えていかなければなりません。それらの課題について、事業としてどう取り組むことができるのか、これからのマンション管理業の可能性について、引き続き調査研究を行ってまいります。
もう一つは国の財政問題。その財政赤字(国債発行残高)と法人個人の持っている預貯金残高がクロスするのがその年だといわれています。その時、特に管理組合が直面する課題を想像して、それに備え、対応しようというものです。まだ、有識者の方々と取り組みを始めたばかりですが、それをさらに進めていくのが新年のテーマの一つです。そうした検討を通じて、新しい事業が萌芽し、将来の管理業のあり方を描くことにもつながっていくと思います。
◆業務品質の向上に向けて
新年に際し、改めて申し上げますが、管理会社の法令遵守の徹底およびコンプライアンス体制の整備は業務品質の基本です。当協会では、従前より新モニタリング制度やアドバンス研修などにより、浸透を図ってきましたが、よりそのチェック体制を強化してまいります。また昨年初めて、業界の将来を担う若手職員向け海外研修として台湾での現地研修を実施しました。本年は、さらに協会の研修制度の見直しを行い、全国にわたる会員会社の各般の年齢層やさまざまな職種の方々が研修の機会を持つよう、業界の業務品質の向上と人材の育成に努め、管理組合の皆様からの信頼確保に努めたいと思っています。
◆管理組合の良きパートナーとして
私は未年生まれで、新年にはことのほか強い思いがあります。最後に、私たちマンション管理業協会の会員管理会社は、マンションライフに不可欠なハードとソフトとハート、この3つの側面から住生活総合サービスを提供してまいります。「防災・減災力の向上」「高齢化・少子化対応」「居住者等のコミュニティ形成」など、今後とも管理組合の良きパートナーとして尽力してまいりますので、本年も何とぞよろしくお願い申し上げます。