- 連載
- マンガで事例研究
- 2018.10.01掲載
1年間でこんなに太ったか!? 腹囲を計ったら、昨年より10センチも増えていた。
運動不足、食べ過ぎ、お酒の飲み過ぎ、甘いものの食べ過ぎ……何が原因だろう?
いや、全部かな? しかし、1年に1回の健康診断って、意外にドッキリさせられるな!
いつもと同じつもりでいたのに、知らないうちにこんなことになっているんだな。
そういえば、マンションの様子もいつも同じだと思っていたけれど、気をつけて見てみると……。
自転車置場からは自転車があふれているし、共用廊下には物が勝手に置かれている。
誰だ! ごみの日でもないのにごみを出して!
●マンションを点検 -目視で点検-
マンションを点検してみませんか。設備や建物の点検はしていますが、共用部分の整理整頓の状態、管理組合の運営の仕方などを点検することはあまりないかもしれません。
人間の体がいつの間にかゆるゆるになってしまうように、マンションも気がつかないうちにとんでもない姿になっているかもしれません。「どうして、うちのマンションの人気がないんだろう。中古でなかなか売れないんだよな……」なんてことありませんか。いつも目にしている人にとっては当たり前の光景でも、はじめて来た人には、「汚い」「薄暗い」「無秩序」「活気がない」という印象を与えてしまうかもしれません。
見た目は、実はその体質を表すことが多いのです。そこで、まず、見た目のチェックをしましょう。例えばこんな感じです。
⇒ エントランスから入っていきましょう
- 玄関周りはきれいに清掃されていますか。ごみなどは落ちていませんか。
- 掲示物はきれいに貼られていますか。わかりやすく書かれていますか。期限が切れたものがいつまでも貼ってありませんか。さらにいうと、掲示物を見て、このマンションの楽しさが伝わるような情報がありますか。イベントの開催の告知だけでなく、参加した人の感想などがあれば、今回、参加できなかった人が次回は参加したくなりますよね。また、イベントが高齢者向けのものばかりになっていませんか。掲示の内容が、管理組合からの一方的なお知らせばかりになっていませんか。あれはダメ、これもダメ、といった制約や、堅い話だけの掲示を見たら、楽しくなくなりますよね。
- 噴水などの水景設備、うまく維持管理できていますか。
- 集合郵便受けに、「ここは空き室」と主張するようにガムテープがビシっと貼られていませんか。ガムテープを見ると、空き室の多いマンションだな……という印象になりますよね。
- 集合郵便受けの周りに、チラシなどのごみが散乱していませんか。チラシを捨てるためのごみ箱がいっぱいになっていませんか。
- 管理組合用のポストがありますか。いつも管理員さんがいるとは限らないので、居住者からの連絡やマンション外からの連絡にも必要ですね。
⇒ 庭に行ってみましょう
- 共用スペースにある木が枯れていませんか。
- 共用スペースにある木の枝が伸び放題になっていませんか。
- 共用庭などに、雑草が生い茂っていませんか。
⇒ 自転車置場に行ってみましょう
- 自転車置場に、きちんと自転車が停められていますか。勝手なところに停められていませんか。停めるスペースが決まっていますか。ラインなどが引いてありますか。
- 不要な自転車が置かれない工夫がありますか。所定の自転車シールが貼られていない自転車が、大きな顔をして停められていませんか。
- 子供用の自転車置場がありますか。
- 自転車置場と別に、バイク置場がありますか。
⇒ ごみ置場に行ってみましょう
- ごみの日でもないのに、ごみが出され、嫌な臭いがしていませんか。
⇒ マンション内の共用廊下を歩いてみましょう
- 廊下に物が置かれていませんか。
⇒ 今度は、外から建物を眺めてみましょう
- 鉄部の錆、壁の汚れがありませんか。
- ベランダに物置が置いてあり、避難経路を塞いでいませんか。
- 勝手に窓ガラスやサッシを変えているところがありませんか。
これらが、見た目のチェックポイントの一例です。まだまだ、チェックしたくなるポイントはたくさんあります。
以下のような、ハード面にも目を向けてみましょう。
- 道路から各住戸まで、車椅子で行くことができますか。車椅子で行けるということは、ベビーカーも押したまま行けるということになりますよね。
- エレベーターがありますか。
人々が集まって住み、みんなで管理するには基本的な施設も必要です。
- 管理員室がありますか。
- 集会室がありますか。
できることから始めましょう。このマンションは「不健康」なマンションだと思われないように、また、住んでいる人が気持ちよく暮らし、互いを思いやる気持ちが湧いてくるような管理組合の取組みを期待したいものです。