- 連載
- 地域コミュニティシリーズ
- 2011年春号
以前は中央区にある別のマンションにお住まいだった今井さん。静かな環境で生活がしたいと考え、同じ中央区で並木のある公園に面して立つ、日本橋浜町にあるマンションに引っ越してきたそうだ。
2005年に竣工したマンションの管理組合活動は、初回理事は抽選で選任、2期目からは区分所有者の立候補を優先し欠員の場合、輪番制で理事になっている。
理事長に就任した今井さんは、管理組合の細則作りや住民間イベントの企画を提案。防災管理者として自営消防隊組織も結成した。
「毎年、年明けにはマンション住民が集う『新春顔合わせ会』や消防訓練を行っています。マンションに住んでいる方たち同士の親交が深まれば嬉しいです」と今井さん。
近隣住民とのコミュニティとしては、所属町会の水やり班の一班をマンション住民で結成。地元・浜二町会と協力しマンション前にある浜町公園内花壇の水やりを行っている。また町会ではゴミのリサイクルを実施しているが、当マンションも中央区のリサイクル活動班に登録し、管理人を中心に決められた日にリサイクル品を業者に渡している。
現在、今井さんは中央区分譲マンション管理組合交流会に参画。管理組合役員経験を活かし、中央区のマンション住民の悩みや問題解決の対応を行っている。
「中央区はマンション住居率が全国1位と聞きました。これだけマンション住民が多い地区なので、他マンション管理組合との交流会を積極的に行ったほうがよいと思います」。また省エネや環境問題にも関心を持つ今井さんは、「マンション共用部分の電気を節約したいと考えています。内廊下だと24時間電気を使いぱなしなので、現在使っている蛍光灯を、長寿命で消費電力が少ないLED電球に交換するなどです」と話す。
そして、今後の目標を尋ねると「マンション住民の高齢化が進んでいると思います。地域には民生委員がいるが、マンション内はオートロックで民生委員も入りにくい。それなら管理組合の中で、『あの部屋には寝たきりのお年寄りがいる』などの情報共有が必要で災害時など声掛けをするなどの体制ができればよいと思います。防犯、防災対策にも、地元地域で積極的に協働していきたいと思います」と安心でコミュニティ豊かなマンション生活を目指す。