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  • 2012年春号

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マンション居住者約200名が参加
大阪「西区津波避難訓練」

大阪市西区で東日本大震災と同程度の地震が発生、大津波警報が発令したと想定された津波避難訓練が2月5日開催。大阪市西区役所の呼びかけにより、当日は、地域住民300名(うちマンション居住者200名)、関係機関から100名の、約400名の方々が参加しました。

当協会関西支部は、「ベランダ隔壁板突破訓練」に協力しました。

◆災害時を想定して実際に体を使ってやってみることが大切

訓練は、まず避難所の中学校に参集して避難者の確認をし、その後地区ごと6班に分かれて、訓練会場となる京セラドームまでの約1㎞を各班長の誘導により徒歩や担架、車いすで移動します(水平移動の避難訓練)。

訓練会場には、震災時に役立つ訓練が体験できる各種ブースが設置されていました。
①けが人や高齢者など、担架や車いす、背負った状況下で階段を使用して移動する訓練
②視野狭きようさく窄眼鏡を使用、視覚障害者の避難目線を体験
③緊急時にベランダ隔壁板から隣家に脱出する突破訓練
④浸水歩行体験
⑤応急措置として身の回り品を活用した担架づくり 
⑥周りに緊急を知らせるために発する声の大きさを測定するなど。

当協会関西支部は、「ベランダ隔壁板突破訓練」のブースを担当。実際に体験した参加者は「日頃目にする隔壁板。実際に蹴破ることは今回が初めて。でも、隔壁板に障害物があれば蹴破ることができるのか」と不安をのぞかせていました。ブース担当者も「障害物によって避難できないことが一番怖い」と注意を呼びかけます。

訓練終了後、参加者には防災グッズが配布され、その後、参加者と行政機関(半野田孝郎西区長と石井孝義西消防署長)による意見交換会がドーム横に隣接する西消防署で行われました。

防災訓練の写真 交換会開催に先立ち挨拶した半野田区長は「展示型の訓練が多い中、今回、体験型訓練を取り入れました。住人同士が協力し合い避難する訓練は災害時に活かせます。これからも体験型訓練を実施していきます」。続いて、石井署長は「訓練は常に最悪な状況を想定して実施すべき。津波による発生前後の自身の行動を事前把握するには訓練を通して学ぶことが効果的でしょう」と述べました。

意見交換では訓練参加者から行政側に対して避難場所の確保や情報収集、火災時の対処方法について意見が述べられるなど防災意識の高まりを感じさせられた1日でした。