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【相談事例 目次】
なお、当マンションの管理委託契約書は、マンション標準管理委託契約書に準じており、管理費等滞納者に対する督促は、6か月間と定められています。

ご相談の事例では、管理会社から、今後の対応について理事長名での内容証明郵便による支払催告や法的手続き等の提案があったとのことですが、場合によっては弁護士、司法書士等の法律家への相談等も考慮の上、管理組合の問題として対応すべきでしょう。
【参考】
- マンション標準管理委託契約書 第3条(管理事務の内容及び実施方法)
- 管理事務の内容は、次のとおりとし、別表第1から第4に定めるところにより実施する。
一 事務管理業務(別表第1に掲げる業務)
二~四(省略) - マンション標準管理委託契約書 第10条(管理費等滞納者に対する督促)
- 乙は、第3条第1号の業務のうち、出納業務を行う場合において、甲の組合員に対し別表第1 1(2)②の督促を行っても、なお当該組合員が支払わないときは、その責めを免れるものとし、その後の収納の請求は甲が行うものとする。
2 前項の場合において、甲が乙の協力を必要とするときは、甲及び乙は、その協力方法について協議するものとする。 - マンション標準管理委託契約書コメント 10 第10条関係
- 弁護士法第72条の規定を踏まえ、債権回収はあくまで管理組合が行うものであることに留意し、第2項のマンション管理業者の協力について、事前に協議が整っている場合は、協力内容(甲の名義による配達証明付内容証明郵便による督促等)、費用の負担等に関し、具体的に規定するものとする。
- マンション標準管理委託契約書 別表第1 事務管理業務 1基幹事務(2)出納
②管理費等滞納者に対する督促 - 一 毎月、甲の組合員の管理費等の滞納状況を、甲に報告する。
二 甲の組合員が管理費等を滞納したときは、最初の支払期限から起算して○月の 間、電話若しくは自宅訪問又は
督促状の方法により、その支払の督促を行う。
三 二の方法により督促しても甲の組合員がなお滞納管理費等を支払わないとき は、乙はその業務を終了する。
当マンションの管理委託契約書は、マンション標準管理委託契約書に準じています。

【参考】
- マンション標準管理委託契約書
別表第1 事務管理業務 - 2 基幹事務以外の事務管理業務
(2)総会支援業務
六 総会議事録案の作成 - マンション標準管理委託契約書コメント 26 別表第1 2関係
- ②理事会及び総会の議事録は、管理組合の活動の重要な資料となることを踏まえ、マンション管理業者に議事録の案の作成を委託する場合は、その内容の適正さについて管理組合がチェックする等、十分留意する。
また、マンション管理業者は、管理組合がチェックする上で十分な余裕をもって議事録の案を提出する。
当マンションの管理委託契約書は、マンション標準管理委託契約書に準じています。

ご相談の事例では、上階の区分所有者と協議を進めることは当事者間で行うこととなりますので、まずは、管理組合が付保している個人賠償責任保険を活用するかどうか等も含めて、上階の区分所有者と協議を開始することが必要です(保険商品によっては、保険会社が示談交渉サービスを行うものもあるので確認が必要。)。
上階の区分所有者との協議により、管理組合が付保する個人賠償責任保険を活用することになった場合は、当事者間の示談書等とあわせて管理組合理事長の記名押印等が必要になることもありますが、その場合は、管理会社を通じて理事長への取次等の事務処理を依頼することは可能です。
【参考】
- マンション標準管理委託契約書
別表第1 事務管理業務 - 2 基幹事務以外の事務管理
(1)理事会支援業務
③ 甲の契約事務の処理
甲に代わって、甲が行うべき共用部分に係る損害保険契約、マンション内の駐車場等の使用契約、
第三者との契約等に係る事務を行う。

また、この件は、管理会社ではなく、理事長が判断すべき問題なのでしょうか。 当マンションの管理委託契約書は、マンション標準管理委託契約書に準じています。

ご相談の事例は、住戸内で起きた事件であり、その事実を知っていたとしても管理組合に告知義務はありませんし、責任を問われるようなこともありません。むしろ、住戸の取引に影響等を及ぼすことから売主等に確認することなく、管理組合がその事実を明らかにすることは差し控えるべきです。告知義務は、あくまで住戸の現在の区分所有者である売主にあります。
ご相談の事例では、管理組合は住戸内の事件、事故等については、売主に直接確認して貰うように宅建業者に回答するような対応で問題ないと考えます。
【参考】
- マンション標準管理委託契約書 第14条(管理規約の提供等)
乙は、宅地建物取引業者が、甲の組合員から、当該組合員が所有する専有部分の売却等の依頼を受け、その媒介等の業務のために管理規約の提供及び次の各号に掲げる事項の開示を求めてきたときは、甲に代わって、当該宅地建物取引業者に対し、管理規約の写しを提供し、及び各号に掲げる事項を書面をもって開示するものとする。 -
一 当該組合員の負担に係る管理費及び修繕積立金等の月額並びに滞納があるときはその金額
二 甲の修繕積立金積立総額並びに管理費及び修繕積立金等に滞納があるときはその金額
三 本マンション(専有部分を除く。)の修繕の実施状況
四 本マンションの石綿使用調査結果の記録の有無とその内容
五 本マンションの耐震診断の記録の有無とその内容(以下、省略) - マンション標準管理委託契約書コメント 13 第14条関係
- ①本条は、宅地建物取引業者が、媒介等の業務のために、宅地建物取引業法施行規則第16条の2等に定める事項について、マンション管理業者に当該事実の確認を求めてきた場合の対応を定めたものである。
本来宅地建物取引業者への管理規約等の提供・開示は管理組合又は売主たる組合員が行 うべきものであるため、これらの事務をマンション管理業者が行う場合には、管理規約等においてその根拠が明確に規定されていることが望ましい。
また、マンション管理業者が提供・開示できる範囲は、原則として管理委託契約書に定める範囲となる。一般的にマンション内の事件、事故等の情報は、売主又は管理組合に 確認するよう求めるべきである。