当協会が毎年開催している『マンション川柳』は、今年で12回目を迎えました。 応募総数は年々増える傾向にあり、今年は2,900首を超える作品をお寄せいただきました。心より感謝、お礼を申し上げます。
今回は、昨年話題になった流行語を盛り込んだ句や、時事的な話題を風刺した作品、人と人との触れ合いを表現したものが多く寄せられました。
応募作品のなかから選考委員が吟味し、選んだ作品をご紹介します。
【選評】
おさがりをもらうのは家族や親戚だけではなく、マンション内での譲り受け合いがあるということですね。「紡ぎゆく」という表現がとても美しく響き、おさがりを着てマンション内を歩いている姿を、作者が見かけたときの状況がよくわかりました。また、「エコ」の観点から物を大事にする視点も含まれている作品だと思いました。
おさがりをもらうのは家族や親戚だけではなく、マンション内での譲り受け合いがあるということですね。「紡ぎゆく」という表現がとても美しく響き、おさがりを着てマンション内を歩いている姿を、作者が見かけたときの状況がよくわかりました。また、「エコ」の観点から物を大事にする視点も含まれている作品だと思いました。
【選評】
仲の良い人同士だけでなく、廊下ですれ違うだけの人でも、「おはようございます」「こんにちは」の一言が心を通わせる入り口になるため、挨拶の大切さが改めて見直される機会になればいいと思い、選びました。
仲の良い人同士だけでなく、廊下ですれ違うだけの人でも、「おはようございます」「こんにちは」の一言が心を通わせる入り口になるため、挨拶の大切さが改めて見直される機会になればいいと思い、選びました。
【選評】
管理員が日常行っている仕事のなかで、一生懸命に床掃除をしている姿が目に浮かびます。また、「ほほえむ」ということは、仕事にやりがいや楽しさを感じている様子がうかがえ、とても「ほほえましい」作品です。
管理員が日常行っている仕事のなかで、一生懸命に床掃除をしている姿が目に浮かびます。また、「ほほえむ」ということは、仕事にやりがいや楽しさを感じている様子がうかがえ、とても「ほほえましい」作品です。
【選評】
詠むと「クスッ」となり、おもしろさが後からくる一句。しかしながら暗証番号を読み上げてしまうことは、高齢者の方々に限らないかもしれませんが、セキュリティの観点で、ぜひ気を付けていただきたいことです。
詠むと「クスッ」となり、おもしろさが後からくる一句。しかしながら暗証番号を読み上げてしまうことは、高齢者の方々に限らないかもしれませんが、セキュリティの観点で、ぜひ気を付けていただきたいことです。
【選評】
「マンションで共同生活をしている」という一体感を表していますね。また、「同じ屋根の下で暮らす仲間として、より良い暮らしをしていこう」という思いや、居住者間の絆を深めていこうとする気持ちも伝わってきます。
「マンションで共同生活をしている」という一体感を表していますね。また、「同じ屋根の下で暮らす仲間として、より良い暮らしをしていこう」という思いや、居住者間の絆を深めていこうとする気持ちも伝わってきます。
【選評】
孫が遊びに来ると、部屋の中をバタバタと走り回って、階下の居住者の方に迷惑をかけてしまいます。久しぶりに孫と会うと、うれしくて周囲の方への気配りを忘れてしまいがちですが、事前に挨拶をしておくという心づかいがすばらしいと思い、選びました。
孫が遊びに来ると、部屋の中をバタバタと走り回って、階下の居住者の方に迷惑をかけてしまいます。久しぶりに孫と会うと、うれしくて周囲の方への気配りを忘れてしまいがちですが、事前に挨拶をしておくという心づかいがすばらしいと思い、選びました。
【選評】
昨年の大雪が降ったときのことでしょうか。マンション住民の方々が寒いなか、協力して必死に雪かきをして汗をかく姿が浮かびます。「汗かき」と「雪をかき」できれいに韻を踏んでいるところも上手ですね。
昨年の大雪が降ったときのことでしょうか。マンション住民の方々が寒いなか、協力して必死に雪かきをして汗をかく姿が浮かびます。「汗かき」と「雪をかき」できれいに韻を踏んでいるところも上手ですね。
【選評】
上層階と低層階の差を表現した句が多いなか、サラリーマンの悲哀を盛り込んでストレートに詠んでいるところがおもしろく感じました。低層階でも外出のしやすさや災害に強いというメリットもあると思いますが、やはり部下よりも上層階に住みたいというサラリーマンのプライドをうまく表現していますね。
上層階と低層階の差を表現した句が多いなか、サラリーマンの悲哀を盛り込んでストレートに詠んでいるところがおもしろく感じました。低層階でも外出のしやすさや災害に強いというメリットもあると思いますが、やはり部下よりも上層階に住みたいというサラリーマンのプライドをうまく表現していますね。
川柳は、五・七・五の十七音で言葉をつづった、世界で一番短い定型詩の一つです。季語の制限がなく、口語で表現されるため、老若男女幅広い世代に親しみやすいといわれています。 今回の選考においては、「マンション管理」を主題に、マンション生活を通じた人と人との触れ合いや気配り、喜怒哀楽がわかりやすく表現されている点や、詠んでその状況が目に浮かび心が温まるような点を重視しました。
「マンション川柳」は、おかげさまで12回目を迎え、全国各地の皆様から昨年を超える応募をいただきました。多くの方々がマンション川柳を楽しんでご参加いただいていることを心よりお礼申し上げます。
今後もマンション生活を送るうえで、何気ない出来事をユーモアあふれるセンスで川柳を詠んでいただきたく存じます。また、今回惜しくも入賞されなかった方々も次回のご応募を心よりお待ちしております。