当協会が毎年開催している『マンション川柳』は、今年で11回目を迎えました。
今回の応募総数は前回を上回り過去最高となる、2800首を超える作品をお寄せいただきました。心より感謝、御礼申し上げます。
今回は、2013年流行語大賞で4語が受賞されたこともあって、流行語を取り入れて詠んだ作品が目立ちました。また、マンションライフのちょっとした出来事をクローズアップして詠んだ作品や居住者と管理員との日常を、ユーモアを交えて詠んだ作品など、豊かな発想の作品が数多く寄せられました。
応募作品の中から選考委員が吟味し、選んだ入賞作品をご紹介します。
【選評】
マンション管理組合の理事になった祖父が、せめてお孫さんには“リジ”と呼んでもらおうと教えている場面が思い浮かんできそうな、なんとも微笑ましい作品です。
マンション管理組合の理事になった祖父が、せめてお孫さんには“リジ”と呼んでもらおうと教えている場面が思い浮かんできそうな、なんとも微笑ましい作品です。
【選評】
英語表示をしているマンションは目にすることはありますが、近年は、英語に加えて中国語・韓国語の表示も必要となってきています。居住者も国際化の時代になってきたと表現されています。
英語表示をしているマンションは目にすることはありますが、近年は、英語に加えて中国語・韓国語の表示も必要となってきています。居住者も国際化の時代になってきたと表現されています。
【選評】
マンションのガラス窓に、ちいさな手型が残っていたのでしょうね。その子の顔がすぐに浮かぶのはコミュニティ豊かなマンションの住民の方でしょうか。それとも管理員の方でしょうか。さりげない日常の一場面から、人と人とのつながりを感じる暖かな作品です。
マンションのガラス窓に、ちいさな手型が残っていたのでしょうね。その子の顔がすぐに浮かぶのはコミュニティ豊かなマンションの住民の方でしょうか。それとも管理員の方でしょうか。さりげない日常の一場面から、人と人とのつながりを感じる暖かな作品です。
【選評】
ペット飼育が可能なマンションの一句。きちんとマナーを守って行動しているペットを見て、飼い主さんも住民も学ぶことがあるのでは。
ペット飼育が可能なマンションの一句。きちんとマナーを守って行動しているペットを見て、飼い主さんも住民も学ぶことがあるのでは。
【選評】
近年少子化が話題ですが、もちろん子宝に恵まれたお宅もあります。昨年話題となったシェアハウスとかけた、ユーモアたっぷりの作品です。
近年少子化が話題ですが、もちろん子宝に恵まれたお宅もあります。昨年話題となったシェアハウスとかけた、ユーモアたっぷりの作品です。
【選評】
おすそ分けをしたりされたり…居住者同士の交流が盛んなマンションライフを表現しています。“お返し”を2013年流行語大賞の“倍返し”として、表現に工夫がされています。
おすそ分けをしたりされたり…居住者同士の交流が盛んなマンションライフを表現しています。“お返し”を2013年流行語大賞の“倍返し”として、表現に工夫がされています。
【選評】
こちらも昨年の2020年オリンピック招致で話題となった流行語を盛り込んでいます。心のこもった“おもてなし”は好ましいことですが、“おもいやり”が一番を基本にふるまうことの大切さを改めて気付かされます。
こちらも昨年の2020年オリンピック招致で話題となった流行語を盛り込んでいます。心のこもった“おもてなし”は好ましいことですが、“おもいやり”が一番を基本にふるまうことの大切さを改めて気付かされます。
【選評】
近年、都市部を中心にタワーマンションが建設されていますね。実際に高層階にお住まいならうなずく方も多いでしょう。些細な失敗談をおもしろおかしく詠んだ作品です。
近年、都市部を中心にタワーマンションが建設されていますね。実際に高層階にお住まいならうなずく方も多いでしょう。些細な失敗談をおもしろおかしく詠んだ作品です。
川柳は、五・七・五の17文字で言葉をつづった定型詩です。たった17文字とはいえ、多種多様の表現をすることができます。
今回の応募では、昨年話題となった流行語を盛り込み、ユーモアあふれる作風に仕上げた川柳が目につきました。また、“資産価値”や“マナー”など、マンションに関するテーマを絞って詠んだ作品が多く見られたのも特徴です。
選考では、詠めば詠むほど深みが湧いてくる、詠むとその情景や場面が思い浮かべられるなどの点を重視させていただきました。
11回目の募集を含めこれまでにご応募いただいた作品は1万首を超えました。多くの皆様がマンション川柳に参加してくださっていることを心よりお礼申し上げます。マンションライフの中で感じたことや小さな発見などを川柳で詠んでいただき、今後も表現豊かな作品のご応募をお待ちしています。