共通

mainView
越谷FT夏祭り③

夏祭りに体育祭 ―― 大規模なイベントで住民の親睦を深める

「わっしょい、わっしょい」。拡声器から聞こえる掛け声に続き、山車を引っ張る子ども達のかわいい声がマンション敷地内に響いています。7月25・26日の両日、埼玉県越谷市の「越谷ファミリータウン」の4大イベントの1つである夏祭りが開催されました。子ども山車や盆踊り、ゲームコーナーなど子どもから大人まで楽しめる夏祭りは、マンション内の交流の場として毎年人気で、今年もチビッ子を含め180人が参加。「暑いけど一生懸命に引っ張ったよ」「かき氷がおいしいね」とはしゃぐ子ども達、頑張って山車を引っ張る子どもの姿をカメラに収める親御さんたち。無事に出発地点に戻った後には、自然と会話も弾みます。夏祭り実行委員会のメンバー達も「マンション全体が一体となって祭を楽しんでくれている、と実感する瞬間だね」とうれしそうに話します。

各種イベント

大人も子どもも楽しめるように工夫

盆踊り_修正

越谷ファミリータウン自治会では、親睦を目的としたイベントとして夏祭りや体育祭、文化祭、敬老会(文化祭と併催)などを開催し、日常活動としては広報(広報誌発行)や環境美化(植栽活動)、防犯・防災(管理組合との共同運営による自衛団)、資源回収などが中心となっています。

夏祭りは毎年7月最終週の土日に実施しており、初日の午前中に子ども山車でスタート。ゲームコーナーや屋台、金魚すくいなどを自治会下部組織の子ども会育成会(保護者会)が中心となって行い、夕方には隣接する地区公園で盆踊り、翌日午前中に大人神輿で締めくくります。山車を引く子ども達にはお揃いの法被を着せて、お祭りムードを盛り上げる工夫も凝らしています。3年前には夏祭りユニフォームもリニューアルし、大人も一緒に楽しめる雰囲気を演出しました。また、老人会であるシルバークラブが担当する子ども室内ゲームでは、子ども達と高齢者が一緒に交流できるよう折り紙やオセロ、かるた、ボーリングや輪投げなど懐かしい遊びを取り入れるようにしています。盆踊りは、ハワイアンフラダンスのオープニングに続き、子ども達による妖怪体操第一とよさこいソーラン、盆踊りチームの息の合った踊り、ビアガーデン・焼き鳥・たこ焼き・フランクフルト・カレー等の自前の出店に多くの居住者が参加し、抽選会もあり大いに盛り上がりました。

夏祭り以外にも、9月の南越谷地区体育祭への参加や文化祭(10月)、クリスマス会(12月)やお楽しみ会などを継続して開催し、子ども・大人ともに居住者同士の親睦の輪を広げています。

子ども会活動を通じて、親同士の交流促進を

越谷FT夏祭り④

マンションに居住する子ども達は、自治会下部組織の「子ども会」(会費不要)に参加しています。これはマンションが竣工し入居が始まった32年前、小学校の登校班編成をきっかけに自治会よりも先に設立されました。同時に子ども達の親を中心とする「育成会」も立ち上がり、子ども達の活動を支えています。当時は若い世代の入居が多かったこともあり、また「子ども達の成長を見守る」自治会の活動にも支えられ、最盛期には総勢400人近い子ども達が同マンションに住み、子ども会に所属していました。

その後子ども達も巣立ってしまい、今では50人ほどに減少。塾や習い事、受験などの低年齢化に伴う教育環境の変化で、マンションの行事に参加するのが難しくなっている上、育成会メンバーも担い手の減少や役員負担の増加などの課題もあらわれ始めています。

また、同マンションでは60歳以上の居住者が40%を超えていますので、高齢者の親睦・交流も大切です。そのため自治会の下部組織にシルバークラブが組織されており、現在会員は100名を超え、活発に活動しています。月例会のみならず、少人数で種々の趣味が楽しめる「趣味のサークル」が20サークルもあり、若々しく活動しています。シルバークラブは今年で設立30年を迎え、来年1月には記念祝賀会が開催されます。

2013(平成25)年の30周年時に実施した将来ビジョンアンケートでは、「10年後の課題」として「親子ともに各家庭によって、平日・休日の生活の多様化が進む」「各種活動ができなくなる」と予測する声が多く挙がりました。これらの指摘を受けた自治会では、解決策として①既存組織形態の見直し②魅力ある子どもサークル活動③気軽に参加できるような小回りが利く行事の運営・活動に特化―などについて検討していくことを考えています。自治会長は「子ども達にはいろんなイベントを楽しんでもらいながら成長してほしい。若手からの意見も取り入れながらいい解決策を模索したい」と話しています。

若手中心の活動増加に期待

体育祭_修正

同マンションは60歳以上の入居者が4割と高齢化が進んでいるとはいえ、駅至近と立地がいいことから新たに入居する若手・中堅世代が多く、また親・子ども世代の2世帯居住も30組ほどいるなど、少しずつですが代替わりも進んでいます。

長年出場している地区体育祭では、最近は中堅・若手の減少で選手集めに苦労していましたが、昨年度は13年ぶりに見事総合優勝を飾りました。今年は惜しくも準優勝でしたが、子どもからお年寄りまで、選手、役員、応援団が楽しみながら初秋の1日を過ごしました。

しかしながら、高齢化のために各イベントの開催は厳しい面があり、中堅若手が参加しやすくなるように、「若手会」を設立しようとすると、やはり共働きや仕事が忙しいなどで参画する人が少ないのが現状です。一時はバレーボールや卓球といったスポーツサークルも活発でしたが、今は高齢化を理由に中止しているサークルも少なくありません。

自治会では「仕事が忙しくても気軽に参加できるような、小集団的活動の場作りが重要」と考え、とくに夏祭りのようなイベントでは、子どもの参加を機に親同士の交流も活発になることから、今後も色々なきっかけを作りながら地道な声掛けを続けていくつもりです。

概要(取材年月:2015年07月)
  • 建物名:越谷ファミリータウン
  • 所在地:埼玉県越谷市
  • 階数 :地上5~8階建て・4棟
  • 総戸数:692戸
  • 竣工年:1982(昭和57)年
  • 管理形態:委託管理
  • 管理会社:三井不動産レジデンシャルサービス(株)
  • 総会開催:毎年6月
  • 役員数 :理事23人、監事2人
  • 役員任期:2年(1年ごとに半数改選)